連邦統計局が欧州連合(EU)の生活状況調査(EU-SILC)をもとに28日発表したデータによると、ドイツの貧困率は昨年16.1%に達した。市民の約6人に1人(約1,300万人)が該当している。
EUでは生活保護などの公的移転を含めた所得が中央値の60%に満たない市民を貧困層(相対的貧困層)と定義している。これに基づくと、単身者の場合ドイツでは年収1万1,749ユーロ(月収979ユーロ)以下が貧困者となる。夫婦と子供2人の世帯では2万4,673ユーロ(2,056ユーロ)。
性別でみると、女性の貧困率は17.2%で、男性の15.0%を2.2ポイント上回った。シングルマザーが多いほか、女性は一般的に男性よりも給与が低いことが背景にある。
世帯類型別では単親世帯(シングルマザーなどの世帯)と単身世帯(独身)で貧困率が30%を超えた。一方、夫婦世帯は子供の有無に関係なく同比率が低く、夫婦と子供2人の世帯では8.5%にとどまった。