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2014/11/19

企業情報

ダイムラー―超高級車「マイバッハ」復活―

この記事の要約

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は11日、超高級ブランド「マイバッハ」を復活させると発表した。旧マイバッハは価格が高すぎることが響いて販売が振るわず生産停止に追い込まれた苦い経験があるため、新マイバッハでは価 […]

自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は11日、超高級ブランド「マイバッハ」を復活させると発表した。旧マイバッハは価格が高すぎることが響いて販売が振るわず生産停止に追い込まれた苦い経験があるため、新マイバッハでは価格をやや低めに設定するもようだ。今月中にも米国と中国の自動車見本市で公開する。

マイバッハは同社が満を持して2002年に市場投入したブランド。だが、大きな期待とは裏腹に販売が低迷。当初計画では年1,500台を目指したが、現実には同200台に達しなかった。

これを受けて「後続モデルの開発は無意味」(ツェッチェ社長)と判断し、12年に生産を停止した。その穴埋めとしてメルセデス・ブランドのフラッグシップ車、「Sクラス」の車種を拡充している。

新マイバッハはメルセデスのサブブランドとして復活させる。車名は「メルセデス・マイバッハS600」で、Sクラスの最上級モデルと位置づけられている。

旧マイバッハは価格が最低でも30万ユーロに上った。新マイバッハの価格は12月18日に公表される予定だが、内部情報として『ヴェルト』紙が報じたところによると、24万ユーロとなるもようだ。これはSクラスの最高価格(20万ユーロ)を上回るものの、旧マイバッハよりも低い。

ターゲットとする顧客としては「ステータス志向の強い」富裕な消費者を想定。また、主な市場としては米国、中国、中東、西欧、ロシア、日本を念頭に置いている。

ダイムラーは同日、SUVモデルの頭文字を今後すべて「GL」に統一することも明らかにした。「Cクラス」のSUVは「GLC」、「Eクラス」のSUVは「GLE」となる。