自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)は13日、ポーランド西部のブジェシニャで商用車工場の起工式を行った。トランスポーター「クラフター」の次世代モデルを生産する。
新工場は敷地面積が約220ヘクタールで、同社は車体製造、塗装、最終組み立て施設を設置。2016年下半期から生産を開始する。年産能力は10万台で、雇用規模は最大3,000人を予定する。現地当局によると、投資額は8億ユーロという。
ブジェシニャはVWの商用車工場があるボズナンの西およそ50キロに位置し、生産、物流、サプライヤーの面でシナジー効果が期待できる。
クラフターはダイムラーの「スプリンター」とプラットフォームを共有する姉妹車で、06年からダイムラーに生産を委託してきた。だが、VWは商用車分野でダイムラーを抜いて世界最大手になる目標を掲げており、この一環として大型トランスポーターの独自開発を進めル戦略を打ち出した。これを受けて昨年9月、ダイムラーとの協力関係を終了することで合意している。