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2014/11/19

企業情報

テレフォニカ―独法人がMVNO子会社売却―

この記事の要約

電気通信大手テレフォニカ(スペイン)の独法人テレフォニカ・ドイチュラント(ミュンヘン)は14日、傘下の仮想移動体通信事業者(MVNO)ユアフォンを提携先の独MVNO事業者ドリリッシュに売却することで基本合意したと発表した […]

電気通信大手テレフォニカ(スペイン)の独法人テレフォニカ・ドイチュラント(ミュンヘン)は14日、傘下の仮想移動体通信事業者(MVNO)ユアフォンを提携先の独MVNO事業者ドリリッシュに売却することで基本合意したと発表した。ドリリッシュとの協力関係を強化する狙い。今後の協議で取引内容の詳細を詰め、来年1月に売却する意向だ。取引金額は「千万ユーロのケタ台の半ば~後半」を見込んでいる。

ユアフォンはハンブルクに拠点を置くMVNO事業者で、顧客数は23万5,000人。ドリリッシュは同社をブランド権、顧客、従業員を含めて買収する。買収後もユアフォンの顧客に対しテレフォニカ・ドイチュラント系の通信網を利用してサービスを提供していく。

テレフォニカ・ドイチュラントは10月1日付で、独移動通信サービス大手のEプルスを買収した。ユアフォンはこれに伴い傘下に収めた企業。テレフォニカ・ドイチュラントはEプルス買収に伴い獲得した顧客基盤を、ユアフォンを除いて放出しないとしている。

同社はEプルス買収の承認を欧州連合(EU)の欧州委員会から得るに当たって、独国内の既存のMVNOに対するホールセール(通信網の有償リース)を拡大することを確約。これを受け今夏、テレフォニカ・ドイチュラントとEプルスが持つ移動通信回線の20%をドリリッシュが5年間、独占使用する契約に調印した。