欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2015/1/14

企業情報

フォルクスワーゲン―販売1000万台突破、目標を4年前倒しで実現―

この記事の要約

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が12日発表した2014年のグループ販売台数(大型商用車ブランドMANとスカニアを含む)は前年比4.2%増の1,014万台となり、2018年までに1,000万台を […]

自動車大手の独フォルクスワーゲン(VW、ヴォルフスブルク)が12日発表した2014年のグループ販売台数(大型商用車ブランドMANとスカニアを含む)は前年比4.2%増の1,014万台となり、2018年までに1,000万台を実現するとした目標を4年前倒しで達成した。高級ブランドのアウディや大衆車ブランドのシュコダ、セアトが好調で全体が押し上げられた格好だ。大型商用車のMANとスカニアを除くとグループ販売台数は994万台で、1,000万台を下回っている。

主力のVWブランド乗用車は612万台となり、前年の593万台から1.5%増加した。ただ、VW乗用車は10月以降、販売台数が前年同月を割り込んでおり、12月も2.4%減の52万9,500台に落ち込んだ。

アウディの14年販売台数は前年比10.5%増の174万台。高級スポーツ車のポルシェは新型SUV「マカン」の投入効果で17.1%増の18万9,800台と大きく伸びた。シュコダは12.7%増の104万台、セアトは10.0%増の39万500台だった。

商用車は計64万6,500台で、5.4%減少した。欧州、ロシア、南米市場の低迷が響いた格好。各ブランドの実績はMANが14.4%減の12万100台、スカニアが0.8%減の7万9,800台、VWブランド商用車が3.4%減の44万6,600台だった。

地域別ではアジア・太平洋が11.3%増の406万台と好調で、全体をけん引した。主力の中国(香港を含む)は12.4%増の368万台で、VWグループ全体の36%を占めるに至った。

欧州販売は5.1%増の395万台。ドイツを除く西欧が7.2%増の203万台、ドイツが4.5%増の124万台と好調だった。中東欧はロシアが12.7%減の27万5,800台と大きく落ち込んだため、0.4%増の67万900台にとどまった。

北米は0.2%増の89万1,900台と小幅な伸びにとどまった。主力の米国が2.0%減の59万9,700台と振るわなかったことが響いた。南米は19.8%減の79万5,700台で、ブラジルは16.6%減の62万9,800台だった。

VWのグループ販売台数はこの10年間で倍増した。中国販売が急スピードで伸びていることが大きい。