欧州自動車産業情報、メーカーの動向、最新技術の情報を配信

2010/11/5

企業情報 - 自動車メーカー

ルノー・日産、ロシア自動車最大手の経営権獲得か

この記事の要約

ルノー・日産連合がロシア自動車最大手、アフトワズの経営権を獲得する可能性が浮上している。現地メディア報道によると、プーチン首相は2日、ルノーのゴーン社長と会談し、同連合による出資率引き上げに向けて政府に交渉の用意があるこ […]

ルノー・日産連合がロシア自動車最大手、アフトワズの経営権を獲得する可能性が浮上している。現地メディア報道によると、プーチン首相は2日、ルノーのゴーン社長と会談し、同連合による出資率引き上げに向けて政府に交渉の用意があることを伝えた。ゴーン社長も「(これまでの提携の結果を踏まえれば)筋の通った提案」とし、前向きに検討する姿勢を明らかにした。アフトワズの経営権を握る国営持ち株会社ロシアン・テクノロジーズのセルゲイ・チェメゾフ最高経営責任者(CEO)は、早ければ2~3年以内にも経営権の取得が実現するとの見通しを示している。

\

アフトワズの主要株主は、ロシアン・テクノロジーズ、ルノー・日産連合および投資銀行トロイカ・ディアローグの3社で、いずれも25%を保有する。7月に3社が合意したアフトワズ株主構成の再編計画では、◇トロイカ・ディアローグの出資比率を引き下げ◇政府出資比率の引き上げ◇ルノー・日産連合は現状の25%を維持◇出資率見直しでは、昨年のアフトワズの経営危機に際して政府が実施した救済措置(750億ルーブル)を考慮――するなどとなった。プーチン首相によれば、アフトワズの時価総額は昨年の6億7,000万米ドルから現在、17億ドルに回復している。

\

ルノー・日産連合はまた、アフトワズと共同でロシア市場向けに低価格戦略車を生産する方向だ。アフトワズの「カリーナ」をベースとする予定で、販売価格は1万米ドルを切り、ルノーグループの「ロガン」を下回るという。早ければ来年にも生産を開始する予定。

\