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2010/11/5

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イグゼティック

この記事の要約

ドイツの自動車用精密ポンプメーカー。燃料直噴エンジン(ガソリンおよびディーゼル)用の真空ポンプや、操舵システム、自動変速機、アクティブシャーシシステムなどの制御に必要な圧力を供給する装置を開発・生産している。\ 本社はフ […]

ドイツの自動車用精密ポンプメーカー。燃料直噴エンジン(ガソリンおよびディーゼル)用の真空ポンプや、操舵システム、自動変速機、アクティブシャーシシステムなどの制御に必要な圧力を供給する装置を開発・生産している。

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本社はフランクフルト近郊のバート・ホンブルクに置く。2009年の売上高は約2億1,200万ユーロ。同社の製品は乗用車および商用車に採用されている。

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イグゼティックは2006年3月、独シェフラーグループの子会ルークの自動車ポンプ部門が独立して設立された。現在は投資会社Cognetasの傘下にある。

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拠点はドイツのほか、米国(オハイオ州ブランズウィック)と日本(横浜)にあり、2009年には、ブルガリアのラコフスキにパワステポンプなどを生産する新工場を稼働させた。同年にはこのほか、インド自動車部品メーカーのDevilog Systems India(DSI)とバンガロールに合弁会社を設立した。同合弁会社では現地の自動車メーカー向けにブレーキ用真空ポンプを供給する。

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■ EVおよびHEV向けの加熱・冷却モジュールを開発

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イグゼティックはこのほど、電気自動車(EV)およびハイブリッド車(HEV)向けの加熱・冷却モジュールを開発した。冷媒には二酸化炭素(R744)を使用している。同モジュールは乗用車および商用車に対応しており、2011年にも量産を開始する計画。

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同モジュールは、電気モーターやリチウムイオン電池の温度調整だけでなく、車内の空調にも使える。出力4.5キロワット、重量6キログラムのコンプレッサーを装備し、摂氏180度の温度環境に耐えることができる。

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同社によると、従来の加熱・冷却システムを使用したEVでは冬になると航続距離がほぼ半分に減少する問題があったが、同社のシステムを使用したEVは冬でも85~95%の航続距離を確保できる。

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