欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/2/2

東欧・ロシア・その他

ガスプロムの1~9月期、39%の減益

この記事の要約

ロシア国営ガス会社のガスプロムが1月29日発表した2014年1~9月期決算の純利益は6,149億ルーブル(約788億ユーロ)となり、前年同期から38.5%減少した。ウクライナ問題をめぐる欧米の経済制裁の影響でEUへの輸出 […]

ロシア国営ガス会社のガスプロムが1月29日発表した2014年1~9月期決算の純利益は6,149億ルーブル(約788億ユーロ)となり、前年同期から38.5%減少した。ウクライナ問題をめぐる欧米の経済制裁の影響でEUへの輸出が過去11年で最低水準に落ち込んだことが響いた。

売上高は6.2%増の4兆75億ルーブル。うち天然ガスは2%減の2兆844億ルーブル、精製品は22%増の1兆2,265億ルーブル、電力・熱エネルギーは16%増の2,919億ルーブルだった。純債務残高は1兆2,651億ルーブルで、米ドルとユーロに対しルーブルが大幅下落したため13年末時点に比べ14%増えた。

ルーブル下落を背景に7~9月期に大幅な為替差損が発生するとみられたが、2,730億ルーブルにとどまった。現地アルファバンクのアナリスト、コルニロフ氏は、ルーブル安が加速した10~12月期には為替差損が最大になるとの観測から、通年の純利益は1兆ルーブルに達せず、過去5年間で最低となると予想する。