2011/1/12

総合・マクロ

ルーマニアが金利据え置き、ポーランドは利上げの見通し

この記事の要約

ルーマニア中央銀行(BNR)は5日に開いた定例金融政策理事会で、金利据え置きを決めた。付加価値税(VAT)の値上げの影響で昨年11月のインフレ率は7.7%と政策目標の4.5%を大きく上回ったが、景気回復を後押しする必要か […]

ルーマニア中央銀行(BNR)は5日に開いた定例金融政策理事会で、金利据え置きを決めた。付加価値税(VAT)の値上げの影響で昨年11月のインフレ率は7.7%と政策目標の4.5%を大きく上回ったが、景気回復を後押しする必要から、過去最低の6.25%に据え置いた。

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同国では7月にVATが5%増の24%に引き上げられた後、インフレが進んだが、中銀は「VAT引き上げの影響は薄れて今年末のインフレ率は2~4%の目標内に抑えられる」と予想している。一方、景気回復のペースは遅く、2010年の経済成長率は2年連続マイナスが確実。北欧の金融グループNordeaのアナリストは、景気回復支援のため、今後、利下げの可能性もあると指摘している。

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経済危機で大きな打撃を受けたルーマニアは09年2月、国際通貨基金(IMF)と欧州連合(EU)から総額200億ユーロに上る緊急融資を取り付けた。融資条件を満たすため、VAT引き上げや公務員改革などに着手しており、IMFは同国の改革への取り組みを評価している。

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■ ポーランドは利上げの見通し

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ポーランド中央銀行のベルカ総裁は4日、ロイター通信に対し、今月18、19日の定例金融政策理事会で政策金利を引き上げる可能性を示唆した。同国では昨年10月にインフレ率が2.8%となり政策目標の2.5%を超えた。11月も2.7%と高止まりで、中銀は警戒を強めている。同総裁は今後の方針について、ズロチ高誘導とインフレ抑制のため、小幅な利上げを段階的に実施すると説明した。

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