2011/1/12

チェコ・スロバキア

スロバキア、太陽光発電の促進にブレーキ

この記事の要約

チェコに続き、スロバキアも太陽光発電に対する優遇措置を縮小する。高水準の買い取り価格を背景とした太陽光発電の急速拡大で、電力料金が高騰するのを防ぐ狙い。建物の屋上や壁に据え付けられる小型設備については補助を継続する。一方 […]

チェコに続き、スロバキアも太陽光発電に対する優遇措置を縮小する。高水準の買い取り価格を背景とした太陽光発電の急速拡大で、電力料金が高騰するのを防ぐ狙い。建物の屋上や壁に据え付けられる小型設備については補助を継続する。一方、まだ利用が進んでいないバイオマスやバイオガスについては、従来通り、普及を支援していくもようだ。

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来月発効の再生可能エネルギー改正法によると、今年7月から出力が1メガワット以上の設備に対する補助が打ち切られる。既存および建設中の設備は、6月末までの稼働を条件に優遇措置が適用される。また、規制当局による再可エネルギーの卸価格の引き下げ幅を10%に制限する条項を撤廃する。

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スロバキアは従来、電力供給の多くを原子力に頼っており、再可エネへの注目度は低かった。政府は欧州連合(EU)の方針に沿い、電力消費に占めるエコ電力の比率を2008年の8.4%から2010年までに14%へと拡大させる目標だ。このため、09年9月、エコ電力に対する固定買い取り価格を15年間保証する制度を導入した。

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エネルギーの有効利用とエコ発電の普及を目的とする非営利組織(NGO)、エナジーセンター・ブラチスラバ(ECB)では、改正法の発効で今年の太陽光発電の新設能力は300メガワットにとどまり、従来予測の1,000メガワットを大きく下回るとみている。

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