2011/1/12

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリアのM&A、10年は5割減

この記事の要約

ブルガリアのM&A(企業買収合併)が2010年に過去最低水準に落ち込んだもようだ。年末に向けて活発化したものの、取引額は1-10月累計で7億ユーロと低迷していた。投資コンサルティング会社のライフアイゼン・インベ […]

ブルガリアのM&A(企業買収合併)が2010年に過去最低水準に落ち込んだもようだ。年末に向けて活発化したものの、取引額は1-10月累計で7億ユーロと低迷していた。投資コンサルティング会社のライフアイゼン・インベストメントとエントリア・キャピタルの推定では、通年で前年比5割減の20億ユーロにとどまるもようだ。現地日刊紙『Dnevnik』によるとM&A件数はメディア、通信、不動産業界を中心に約50件にのぼり、売り手の資金需要や市場撤退に関連した案件が多かった。

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昨年最大の取引は中東欧の放送メディアグループCME(本社バーミューダ)によるbTV買収。買収額は約3億ユーロで、CMEはブルガリアのテレビ・ラジオ市場への参入を果たした。また、携帯電話サービスのモビルテルは光ファイバーネットのスペクトラム・ネットおよびメガランを8,300万ユーロで買収。通信大手BTCは保有する国営ラジオTV局NURTSへの出資シェア50%をキプロスの国際投資会社マンスロードに5,700万ユーロで売却した。

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不動産業界の最大案件は黒海沿岸都市ヴァルナのショッピングセンターで、墺ライフアイゼンバンクが英不動産ミラー・ディベロップメンツから9億5,200万ユーロで買収した。映画館チェーンのシネマシティはイスラエルの同業大手イスラエル・シアターズに2つのショッピングセンターを8億5,000万ユーロで売却。仏水道事業大手ヴェオリア・ウォーターはソフィア市水道会社Soflyska Vodaを8,000万ユーロで買収し、エストニアとポーランドに続く中東欧事業の新拠点を確保した。

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