台湾の電子機器大手キスダ（Qisda：旧BenQ）は7日、チェコ南東部ブルノにある液晶ディスプレー（LCD）工場を閉鎖し、生産事業を中国に移管すると発表した。同社の広報担当者によると、同決定は世界貿易機関（WTO）が昨年8月にIT（情報技術）機器への関税をめぐる欧州連合（EU）と日本、米国、台湾との通商紛争で、日米・台湾側の主張を支持した後になされたという。EUは9月にWTOの裁定を認め、新たにパソコン用液晶モニターなど多機能3品目に関して関税を撤廃することを決定した。
\キスダによると、ブルノ工場は今年第1四半期に閉鎖される。すでに生産を停止しており、閉鎖の影響を受ける従業員は100人に満たないという。同工場は2005年に稼働を開始。最盛時には約1,000人の従業員を抱えていたが、09年末には228人まで減少していた。
\
