中・東欧、CIS諸国、ロシアに特化した情報誌

2011/9/7

ロシア

ガスプロム、1-3月期は44%増益

この記事の要約

ロシアの天然ガス最大手である国営ガスプロムが8月30日発表した2011年1-3月期連結決算(国際会計基準IFRS)は、純利益が前年同期比44%増の4,680億ルーブルとなった。売上高は38%増の1兆3,200億ルーブル。 […]

ロシアの天然ガス最大手である国営ガスプロムが8月30日発表した2011年1-3月期連結決算(国際会計基準IFRS)は、純利益が前年同期比44%増の4,680億ルーブルとなった。売上高は38%増の1兆3,200億ルーブル。欧州向けの天然ガス輸出が好調で、ともに市場予想を上回った。

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主力の天然ガスの売上高は42%増の8,700億ルーブル。独立国家共同体(CIS)を除く欧州・トルコの売上高は40%増の3,990億ルーブル、CISは2倍超の2,050億ルーブルに拡大した。

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欧州で厳冬が長引いたことから、欧州・トルコ向けの天然ガス輸出量は前年同期比12%増の466億立方メートルに拡大。1,000立方メートル当たりの平均販売価格は14%増の343.10ドルに上昇した。アレクセイ・ミレル社長は今年6月、同地域向け輸出量が通年で1,580億立方メートルに伸び、輸出売上高が過去最高になるとの見通しを発表。平均価格も昨年の306ドルから400ドルに上昇すると見込んでいる。

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CIS向けの輸出量は292億立方メートルとなり、前年同期から72%増と大幅に増大した。価格上昇率は8%。一方、ロシア国内の販売量は前年並みだった。

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ガスプロムの1-3月期の設備投資(CAPEX)向け支出は前年同期比82%増の3,970億ルーブルとなり、今年の支出予定額の半分に膨らんだ。このため、現金収支は70億ルーブルの流出超となった。パイプラインの建設やインフラ整備、日本の原発事故に伴うガス需要の増加などで、今年の投資規模は当初予定から52%増の1兆2,400億ルーブルに達する見通しだ。(1RUB=2.61JPY)

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