2011/9/7

総合・マクロ

ポーランド・ハンガリーで景況感悪化、チェコは前月並み

この記事の要約

英金融大手HSBCと金融情報会社マークイットが1日発表した8月のポーランド製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.8となり、前月の52.9を下回った。内需の力強い成長が続き外需の縮小を補った形だが、増産の勢いは弱まって […]

英金融大手HSBCと金融情報会社マークイットが1日発表した8月のポーランド製造業購買担当者景気指数(PMI)は51.8となり、前月の52.9を下回った。内需の力強い成長が続き外需の縮小を補った形だが、増産の勢いは弱まっている。

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生産指数は25カ月連続で増加したが、その上げ幅は2009年10月以来で2番目に小さかった。雇用の増加もごくわずかにとどまった。

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国外新規受注はズロチ安にも関わらず、3カ月連続で縮小した。

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メーカーはズロチ安により投入価格の上昇圧力が強まっていると報告しているが、上昇幅は今年1月に最大を記録した後、7カ月連続で小さくなっており、8月は2010年3月の水準まで低下した。一方で完成品の価格は過去3カ月で最も速く値上がりし、17カ月連続の上昇となった。

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ハンガリー物流・購買・在庫管理協会(HALPIM)が1日に発表した8月のPMIも前月値を2ポイント下回る50.1となり、2010年6月以来で最低の水準に落ち込んだ。ここ数カ月における製造業界の減速を反映した格好だ。PMIを構成する5つの指数のうち、50を上回ったのは生産指数と雇用指数の2つにとどまった。

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生産指数が50を上回ったのは20カ月連続で、2005年7月~2007年6月の連続24カ月に次いで2番目に長い。雇用も11カ月連続で拡大したが、その伸びは鈍化している。

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新規受注指数は急下降して50を割った。50を下回ったのは1995年以来、4回目だ。

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購入資材在庫指数は前月値を確保した。同指数は3月にわずかに低下した後、4~6月に上昇。7月に再び低下を示していた。

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納期指数は縮小し、納期がさらに延びているもようだ。同指数が50を下回ったのは、これで過去最長の21カ月連続となった。

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■チェコは新規受注が再び拡大

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HSBCとマークイットが1日発表した8月のチェコ製造業PMIは前月と同じ53.4にとどまった。構成指数をみると、新規受注指数と生産指数が大きく伸びたのに対し、納期、雇用、仕入れ在庫の各指数が低下した。

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生産は今年5月以来で最も速いペースで拡大した。受注残の増加に追いつくために企業が増産に務めたことが背景にある。

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新規受注の拡大は2年以上継続している。7月に上昇幅が過去19カ月で最低の水準に落ち込んだが、8月は再び2001年7月以来の平均値まで回復した。

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製造会社は求人活動を続けており、雇用は18カ月連続で増加した。完成品メーカーの増産に合わせてサプライヤーも生産を拡大しており、納期はわずかに延びるにとどまった。

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チェコのPMIは2009年の初めに上昇に転じ、同年11月に景気拡大を示す50を上回った。今年1月に60.5のピークを記録したが、その後は下降している。

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