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2011/8/3

企業情報

Siemens AG―露で合弁、ガスタービンを共同生産へ―

この記事の要約

電機大手の独Siemens(ミュンヘン)は1日、ロシアの提携先Power Machinesと共同で現地にガスタービンの合弁会社を設立すると発表した。東欧の発電設備市場開拓に向けた橋頭保とする考えで、Siemensは新会社 […]

電機大手の独Siemens(ミュンヘン)は1日、ロシアの提携先Power Machinesと共同で現地にガスタービンの合弁会社を設立すると発表した。東欧の発電設備市場開拓に向けた橋頭保とする考えで、Siemensは新会社に65%を出資、経営権を握る。これに伴いこれまで保有してきたPower Machines株25%プラス1株は同親会社のHighstatに譲渡する。合弁の成立には独禁当局の承認が必要。

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新会社はサンクトペテルブルクに本社を置き、ガスタービンを開発・製造する。Siemensは技術的なノウハウ、Power Machinesは生産設備をそれぞれ提供。ロシアをはじめとする独立国家共同体(CIS)諸国で製品を販売し、サービス事業も手がけていく。ガス発電とコンバインドサイクル発電設備にも手を広げ、発電所近代化需要を取り込む狙いだ。

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Siemensは当初、Power Machinesを買収する予定だったが、ロシアの高官が難色を示し、ロシア議会も取引不承認を決議したため、同社株25%強しか取得できなかった。このためPower Machinesに対して行使できる影響力は限られており、Siemensは今回の合弁設立により事業を自由に構築できる体制を整える。

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