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2014/2/26

企業情報

Deutsche Bank AG―子会社売却を当局承認、審査は1年5カ月に―

この記事の要約

Deutsche Bank(フランクフルト)が子会社BHF-Bankを金融サービス大手RHJ International(RHJI)を中心とするコンソーシアムに売却する計画を独金融監督庁(BaFin)が承認したことが21 […]

Deutsche Bank(フランクフルト)が子会社BHF-Bankを金融サービス大手RHJ International(RHJI)を中心とするコンソーシアムに売却する計画を独金融監督庁(BaFin)が承認したことが21日、明らかになった。売却計画を発表したのは2012年9月で、審査期間は1年5カ月と長期に及んだ。

Deutsche Bankは2009年、プライベートバンクSal. Oppenheimの買収に伴いBHF-Bankを取得した。買収直後から売却先を模索し、当初はリヒテンシュタインの同業LGTに売却することで合意がほぼ成立していたが、LTGがドイツ人富裕層の脱税を長年にわたってほう助してきたことをBaFinが問題視したため断念。12年になってRHJIを中心とするコンソーシアムへの売却を取り決めた。

RHJIは資金力が弱いため、資産運用大手の米Blackrock、中Fosunグループなどとコンソーシアムを組んだ。だが、『フランクフルター・アルゲマイネ』紙によると、BaFinはBHF-Bankが仮に経営危機に陥った場合、Blackrockが資金を短期間で引き上げる恐れがあると懸念。Blackrockに事細かな書類の提出を要求したため、審査が長引いていた。昨秋になってBlackrockがコンソーシアムから撤退した後は審査が加速し、今回の承認につながったという。

BHF-Bankは150年以上の歴史を持つ老舗プライベートバンク。従業員数は1,100人で、13年6月中間期の税引き前利益は410万ユーロだった。狭義の中核自己資本比率は16.6%と高い。