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2014/11/26

総合 - ドイツ経済ニュース

鉄道車両などの監査を民間に委託、法案を閣議決定

この記事の要約

ドイツ政府は18日の閣議で、鉄道法規改正法案を了承した。これまで連邦鉄道局(EBA)が担ってきた鉄道車両・設備の技術監査手続きをDekraやテュフズードなど民間の認証機関に委ねることで認可手続きの時間を短縮化し、鉄道会社 […]

ドイツ政府は18日の閣議で、鉄道法規改正法案を了承した。これまで連邦鉄道局(EBA)が担ってきた鉄道車両・設備の技術監査手続きをDekraやテュフズードなど民間の認証機関に委ねることで認可手続きの時間を短縮化し、鉄道会社への車両納入が遅れないようにする狙い。同法案はシーメンスやアルストムなどすでにドイツで事業を展開する企業にとって追い風となるほか、認可手続きの煩雑さを嫌ってこれまで独市場参入を避けてきた日系企業などにとっても進出を検討するチャンスとなりそうだ。

同国ではドイツ鉄道(DB)がシーメンスなどに発注した鉄道車両の納入が大幅に遅れ、ダイヤの運行に大きなしわ寄せが出ている。納期遅れの原因の1つはEBAの「お役所仕事」にあるため、政府は認可の前提となる監査手続きを民間に委ねることでこうした弊害を排除する考え。

認可についてはこれまで同様、EBAが実施する。同庁はまた、監査を行う民間企業の認定・監督業務を新たに引き受ける。