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2014/11/26

経済産業情報

独生徒のコンピューター操作能力は中程度

この記事の要約

ドイツの生徒のコンピューター操作能力は国際的にみて中程度にとどまることが、最新版の国際コンピューター・情報リテラシー調査(ICILS 2013)で分かった。総合ランキングで調査対象21カ国・地域中11位にとどまり、東欧の […]

ドイツの生徒のコンピューター操作能力は国際的にみて中程度にとどまることが、最新版の国際コンピューター・情報リテラシー調査(ICILS 2013)で分かった。総合ランキングで調査対象21カ国・地域中11位にとどまり、東欧のチェコ(1位)、ポーランド(5位)に水をあけられた(表を参照)。調査は昨年、12~13歳の生徒を対象に実施された。日本では行われなかった。

ICILSではコンピューター操作能力を5段階に分類。ドイツは最高段階である「5」に該当する生徒が1.5%に過ぎず、15位となった。トップは韓国で5.5%に上る。これにカナダ・オンタリオ州(4.6%)、オーストラリア(4.1%)、オランダ3.9%)が続いた。

ドイツではギムナジウム以外の学校に限るとコンピューターの操作・文書作成ができない生徒の割合が40%に達した。これらの生徒は将来、職業・社会生活で「落ちこぼれ」となることが懸念されている。

ドイツの生徒のコンピューター操作能力が総じて高くない背景には(1)学校のパソコン普及率が低い(2)パソコンを利用した授業を行えない教員が多い(3)情報技術(IT)を必修科目とする州が少ない――の3つがある。

ドイツの学校では計算上、1台のパソコンを生徒11.5人で使っている。これは06年と同水準で、まったく進歩していないことが分かる。ノルウェーは同2.4人とパソコン環境が優れている。

ITを必修科目としているのは16州のうちバイエルン、ザクセン、メクレンブルク・フォーポマーン州の3州に過ぎない。