Ifo経済研究所は11日、ドイツの国内総生産(GDP)成長率が来年は実質1.5%になるとの予測を発表した。Ifoを含む有力経済研究所が10月に公表した共同作成の『秋季経済予測』では同1.2%としていたが、Ifoは景気の明るい材料が増えてきたことを受けて数値をやや引き上げた。
独GDPは今年第1四半期に前期比0.8%の高い伸びを記録したが、その後は地政学リスクとユーロ圏経済の回復の遅れを受けて低迷。第2四半期は同0.1%減、第3四半期は0.1%増と大きく減速している。
だが、石油価格の大幅低下とユーロ相場の下落を受けて企業景況感が改善しており、Ifoは設備投資と建設投資の伸び率が来年はそれぞれ2.6%、1.7%に上ると予想。個人消費の増加率は今年の1.1%から1.7%へと大きく上昇するとみている。失業率が6.7%から6.6%に下がるなど雇用情勢の改善が一段と進むこともプラス材料となる。