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2014/12/17

企業情報

日立製作所―ABBと日本で合弁、高圧直流送電分野で―

この記事の要約

日立製作所とスイスの重電大手ABBは16日、高圧直流送電(HVDC)ソリューションの合弁会社を東京に設立すると発表した。日本の電力自由化や再生可能エネルギー発電の増加を受けてHVDCの需要が拡大すると予想されるためで、両 […]

日立製作所とスイスの重電大手ABBは16日、高圧直流送電(HVDC)ソリューションの合弁会社を東京に設立すると発表した。日本の電力自由化や再生可能エネルギー発電の増加を受けてHVDCの需要が拡大すると予想されるためで、両社はそれぞれの強みを持ち寄り、日本市場を共同開拓する考えだ。将来的には協業範囲の拡大も検討する。

新会社の出資比率は日立が51%、ABBが49%。それぞれの取締役会での決定などを経て数カ月後の設立を目指す。

HVDCは2つの電力系統間で送電するためのシステムで、送電側の電力を交流から直流に変換した上で送電。受電側の系統では交流に戻して電力を使用する。電気的な損失や設置面積、建設コストを低くすることができるため、長距離送電に適している。また、周波数が異なり直接交流で接続できない系統の連系にも向いている。

日立は日本で設置された全てのHVDCプロジェクトに参画してきた。これまでの実績を生かし、ABBとの合弁では主契約者として日本国内のHVDCプロジェクトを受注する。ABBは今後日本で需要が高まるとみられる自励式と呼ばれるタイプのHVDCの分野で高い技術を提供する。