自動車大手の独ダイムラー(シュツットガルト)は11日、乗用車部門メルセデス・ベンツ・カーズのオラ・ケレニウス取締役(45)を来年1月1日付でダイムラーの取締役に任命すると発表した。乗用車の世界販売を担当させる。同氏はダイムラーのディーター・ツェッチェ社長(61)の後継者候補と目されている。競合BMWでも9日に社長交代が発表されており、ドイツの自動車各社では世代交代が進みそうだ。
ケレニウス氏は1969年生まれのスウェーデン人で、1993年にダイムラー(当時はダイムラー・ベンツ)に入社。F1関連の業務、米SUV工場の統括、チューニング子会社メルセデスAMG社長を経て、2013年10月にメルセデス・ベンツ・カーズの販売担当取締役に就任した。若い世代や国際的な顧客ニーズを取り込むことを期待されている。
ツェッチェ社長は任期が16年末までとなっているものの、業績が好調なことから19年末まで延期されるとみられている。
ダイムラーの取締役ポストはアンドレアス・レンシュラー取締役が1月に辞任したことで7人に減少していた。ケレニウス氏の就任により再び8人体制となる。