独電気電子工業会（ZVEI）は20日、独業界の生産高が物価調整後の実質で今年は1.5％増加するとの予測を発表した。世界の様々な地域で景気が上向くと予想しており、業界売上高も約1.8％増の1,740億ユーロに拡大するとみている。
昨年の売上高は2.4％増の1,710億ユーロ（推定）となり、3年ぶりに拡大へと転じた。
同年1～10月の輸出高は1,368億ユーロで、前年同期を3.9％上回った。中国向けは15.9％増の123億ユーロと大きく拡大。同国は米国（3.2％増の113億ユーロ）を抜いて最大の仕向け先国となった。日本向けは4.3％減の23億ユーロ、欧州向けは3.4％増の832億ユーロだった。ロシア向けは21.9％減の36億ユーロと大幅に縮小している。
14年生産高の内訳をみると、全体の80％を産業財が占めた。半導体と耐久消費財はそれぞれ10％にとどまる。
ZVEIはまた、モノのインターネット（IoT）が電機業界のカギを握るとして期待感を示した。ただ、米国などが同分野で先行するドイツの追撃に乗り出したとも指摘。危機感を表明した。IoT（インダストリー4.0）の意義をドイツ経済の屋台骨である中小企業がよく理解していないことも問題だとしている。
