欧州委員会動向、EU域内産業・サービス・政策をウオッチ

2015/1/5

総合 – 欧州経済ニュース

EU、クリミアへの制裁強化

この記事の要約

EUは12月18日、ロシアが今年3月に編入したウクライナ南部クリミア半島について、EU域内の企業が不動産や企業などに投資することを禁じる追加の制裁を決定した。20日から実施する。ロシアによるクリミア編入を認めない姿勢を明 […]

EUは12月18日、ロシアが今年3月に編入したウクライナ南部クリミア半島について、EU域内の企業が不動産や企業などに投資することを禁じる追加の制裁を決定した。20日から実施する。ロシアによるクリミア編入を認めない姿勢を明確に示すのが狙いで、EU内の企業がクリミアでクルーズなどの観光サービスを提供することも禁止する。

制裁はクリミアとセバストポリ特別市が対象。EU企業あるいはEUに拠点を置く企業はクリミアで不動産の購入や企業への融資を行うことが禁じられる。EUからの観光、特にクルーズ船の立ち寄りも禁止する。輸送、情報通信、エネルギー分野に関連する技術と製品のほか、石油・天然ガスその他鉱物資源の掘削・開発技術や部品の関連製品の輸出も禁止する。

欧州委員会のコシャンチッチ報道官は、ロシアによるクリミア編入は違法であり、追加制裁は編入を認めない方針の一環として実施するものであると説明。クリミア編入以来、4,600人にのぼる犠牲者が出ているウクライナ危機の終結に向け、ロシアが協力するよう呼びかけた。