欧州経済の中心地ドイツに特化した
最新の経済・産業ニュース・企業情報をお届け!

2010/8/11

企業情報

Adam Opel GmbH―修理費の全額負担サービス開始―

この記事の要約

米General Motors(GM)の欧州子会社Opel(リュッセルスハイム)は5日、新車の修理費を全額負担するサービスを開始したと発表した。Opel車は故障が多く販売も低迷しており、こうした現状に対処する狙いとみられ […]

米General Motors(GM)の欧州子会社Opel(リュッセルスハイム)は5日、新車の修理費を全額負担するサービスを開始したと発表した。Opel車は故障が多く販売も低迷しており、こうした現状に対処する狙いとみられる。

\

「生涯保証(Lebenslange Garantie)」と名付けられたこのサービスは欧州全域で8月1日以降に販売された新車を対象としており、走行距離が16万キロに達するまでは修理の手間賃をすべてOpelが引き受ける。Opelの全モデルに適用される。

\

ただし、交換部品の費用については5万キロまでは全額負担するものの、それ以上については走行距離の増加に比例して顧客の自己負担額が拡大していく。また、対象となる部品は消耗部品に限定されるほか、事故に伴う修理にはサービスが適用されない。

\

生涯保証の対象となるモデルが中古車となった場合は、新たな持ち主が一定料金を払えば同じサービスを受けられる。この料金の高さについて同社は「市場の一般的な水準よりも大幅に安い」(リタ・フォルスト開発主任技師)と説明するにとどめ、具体的な金額を明らかにしていない。

\

コンサルティング大手PricewaterhouseCoopers(PWC)の関係者が『フランクフルター・アルゲマイネ』紙に語ったところによると、「生涯保証は1,500~1,800ユーロの割引に相当するサービス」という。

\

Opelはドイツでリコールが最も多いブランドで、2005年からこれまでにリコール対象となった車両は40万7,000台に達した。ブランドイメージも低く、今年1-6月期欧州販売は前年同期比5%減の52万6,000台に後退、市場シェアは7.6%から7.2%へと落ち込んだ。

\