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2010/8/11

経済産業情報

住宅建設、省エネ住宅などで需要が回復

この記事の要約

景気回復を背景にドイツで住宅建設需要が上向いてきた。広さや外装、エネルギー効率、環境に優しい建材などを重視し多少のコストがかかっても構わないという消費者も増えており、平均の販売価格は上昇傾向にあるという。4日付『フランク […]

景気回復を背景にドイツで住宅建設需要が上向いてきた。広さや外装、エネルギー効率、環境に優しい建材などを重視し多少のコストがかかっても構わないという消費者も増えており、平均の販売価格は上昇傾向にあるという。4日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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住宅建設市場は昨年、経済危機の影響で大幅に縮小。独プレハブ住宅業界全国連盟(BDF)によると、新築件数は前年比10%減の15万9,000戸と記録的な低水準に落ち込んだ。1戸建ては12%減、2世帯住宅は15%減と特に不調だった。

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一方、今年は住宅ローンの金利がまだ低いことや、物価上昇前にマイホームを購入しようとする人が増えていることを受けて回復基調にある。省エネ住宅の提供などメーカーのサービス向上も効果を上げている。

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例えばプレハブ住宅メーカーのBaufritzは国内で初めて、欧州連合(EU)の「グリーンビルディング」の資格を取得。太陽光発電や断熱材、無害塗料を使用した環境住宅を提供している。同業のFinger-Hausはエネルギー消費量を通常の新築住宅の55%に抑制できる省エネ住宅「Effizienshaus55」の販売に乗り出した。同住宅は独エネルギー局(Dena)から認定を受けており、購入者はドイツ復興金融公庫(KfW)の助成金を申請できる。

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