ドイツ化学・薬品業界の動き

強磁性を示すパラジウム化合物合成に成功

様々な反応の触媒として使わるパラジウム(Pd)の化合物で、強磁性を発現する新たな構造を合成することにオルデンブルク大学などの研究チームが世界で初めて成功した。強磁性を示すPd化合物はこれまで知られておらず、新たな記憶媒体 […]

旭化成―独ブランド洗剤を日本販売へ―

旭化成は12日、傘下の旭化成ホームプロダクツが独同業Werner&Mertzから洗剤ブランド「Frosch」の日本国内における独占販売権を取得したと発表した。2012年2月1日に食器用洗剤4種類を発売し、キッチ

抗菌せっけんなどの需要増、食中毒問題で

洗剤業界団体のIKWは6日、ビューティケア製品の今年の独市場規模が125億9,500ユーロ(小売価格ベース)となり前年比で0.8%増加するとの見通しを発表した。今夏に流行した腸管出血性大腸菌の感染が追い風となり、抗菌せっ

化学業界の成長鈍化、2012年売上は2%増に

独化学工業会(VCI)は7日、独業界の2012年売上成長率が2%となり、2011年の9%(見通し)から大幅に低下するとの予測を発表した。欧米の財政不安を受け企業と消費者が支出を抑制、化学メーカーがしわ寄せを受けるとみてい

猛毒リシンの解毒剤実現も、カギとなるタンパク質を特定

トウゴマの種子に含まれる猛毒のタンパク質「リシン」が細胞を死に至らしめる仕組みを解明することに、分子生物工学研究所(IMBA)を中心とする国際研究チームが成功した。遺伝子スクリーニングと幹細胞生物学を組み合わせた独自手法

ノバルティスを医薬品卸が提訴、供給停止問題で

製薬大手のノバルティスがドイツで一部の医薬品卸事業者への製品供給を停止している問題で、医薬品卸大手のフェニックスは6日、供給停止の仮差し止めを求めて提訴したと発表した。ノバルティスの行為は契約に違反すると批判。また、医薬

市販の鎮痛剤、購入制限へ 安易な服用受け

独連邦医薬品・医療機器審査局(BfArM)が、市販の鎮痛剤の購入に制限を設けることを検討している。安易な長期服用や過剰服用による健康被害を防止することが目的で、アセチルサリチル酸、ジクロフェナクなど6種類の有効成分に対し

Beiersdorf AG―従業員1,000人削減へ―

コスメティック大手の独Beiersdorf(ハンブルク)は11月30日、組織再編計画を発表した。昨年12月に打ち出した再編措置を一段と強化するもので、全世界の従業員1万8,000人のうち最大1,000人を削減する。 \

塗料・インキ業界、2011年売上成長率7%に

独塗料・印刷インキ産業連盟(VdL)は11月29日、業界の2011年国内生産高が前年比3%増の180万トンに拡大するとの見通しを発表した。自動車・機械向け塗料の需要が旺盛なためで、成長率は昨年に引き続き過去10年間の平均

窒素固定酵素、活性中心の謎の物質は「炭素」

窒素固定酵素ニトロゲナーゼの触媒反応にかかわる重要な補因子である「鉄モリブデン補因子(FeMo-co)」で、中心に位置しこれまで特定できなかった“謎の物質”が炭素であることを、マックス・プランク生物無機化学研究所を中心と

富士フイルム―欧州化粧品市場に参入―

富士フイルムは5日、欧州の化粧品市場に参入すると発表した。写真フィルム分野で培ってきた技術をもとに開発したアンチエイジング(抗加齢)化粧品シリーズ「ASTALIFT(アスタリフト)」を来年2月からフランスを皮切りに販売。

K+S AG―カナダでカリ鉱山開発へ―

肥料大手の独K+S(カッセル)は29日、カナダでカリ鉱山を開発する計画が監査役会で承認されたと発表した。総額24億ユーロを投資して、2015年から生産を開始。世界的に高まるカリ肥料の需要を取り込んでいく。同社が国外でカリ

Novartis AG―製品の供給停止先を拡大―

製薬大手のNovartisから製品供給を停止されるドイツの医薬品卸会社が増加している。当初はGehe(Celecio子会社)1社だけだったが、11月に入ってからは独最大手のPhoenixやSanacorpも供給も打ち切ら

Qiagen N.V.―従業員を最大10%削減へ―

ドイツ最大のバイオ企業Qiagenは28日、コスト削減プログラムを発表した。従業員の削減が最大の柱で、世界の計3,800人のうち300~380人を整理する。このほか、非中核分野の研究開発プロジェクトも中止。2012年から

カネカ

カネカは24日、独Q-Cellsに太陽電池モジュールに関わる欧州登録特許(第1009037号)と米国登録特許(第6300555号)の非独占的通常実施権を与えることで合意したと発表した。同特許は、太陽電池のモジュールに外枠

独バイオ業界で新薬上市の期待高まる

ドイツのバイオ医薬品業界で新薬上市への期待ムードが高まっている。Wilex(ミュンヘン)の開発する抗がん剤が第3相臨床試験で良好な結果を出すなど、明るい話題が相次いでいるためだ。25日付『ハンデルスブラット』紙が報じた。

Bayer AG―アジア売上を2015年までに60%拡大―

製薬・化学大手Bayer(レバークーゼン)のマライン・デッカー社長は15日、上海新工場の竣工式で、アジア事業の売上高を2015年までに60%以上拡大し約11億ユーロに引き上げるとの目標を明らかにした。旺盛な現地需要を取り

BMW―炭素繊維大手SGL株15%超を取得―

自動車大手のBMW(ミュンヘン)は18日、戦略提携先の炭素繊維メーカーSGL Carbonの株式15.16%を取得したと発表した。BMWの大株主である投資会社SkionはすでにSGL株を約29%保有しており、両社はSGL

鼻粘膜でアルツハイマー早期診断が可能に

アルツハイマー病の主要原因物質の1つとされるタウタンパク質(以下:タウ)が、神経細胞内だけでなく、鼻の嗅粘膜にあるボーマン腺(嗅腺)と呼ばれる分泌腺にも蓄積されていることをダルムシュタット工科大学の研究チームが初めて突き

家畜への抗生物質投与、規制強化へ

イルゼ・アイクナー連邦食料・農業・消費者保護相は9日、家畜への抗生物質投与をこれまでよりも厳しく規制・監督する意向を明らかにした。各州の農業省と連携し、獣医師から畜主、家畜までの抗生物質の流れを定期的に記録することで使用

GATC Biotech AG―成長続く、今年は15%増収見通し―

ゲノムシーケンス解析サービスで欧州最大手のGATC Biotech(コンスタンツ)が好調だ。同社は企業・研究機関向けに最新鋭の技術を駆使した様々なシーケンシングサービスを提供しており、2010年の売上高は1,300万ユー

Celesio AG―Novartisが医薬品供給停止―

製薬大手のNovartisが医薬品卸大手Celesio(シュツットガルト)の独子会社Geheへの製品供給を10月15日から停止している。取引条件をめぐる争いが背景にある。Geheは法律で定められた医薬品供給義務を履行でき

BASF

化学大手のBASFは14日、現在ドイツのルートヴィヒスハーフェンとスイスのバーゼルにある顔料・ディスパーション事業の統括拠点を来年1月1日付で上海に移転すると発表した。アジア市場の重要性が高まっていることに対応する。同事

異性鏡像体を効率的に分離するナノ構造開発

2種類の鏡像異性体(エナンチオマー)を含む混合気体で、それぞれのエナンチオマーを効率的に分離する新たな技術の開発に、カールスルーエ工科大学(KIT)とボーフム大学(RUB)の合同研究チームが成功した。金属有機構造体(MO

核内倍加を制御するタンパク質特定

細胞分裂を伴わずにDNAの複製だけが起こる「核内倍加」と呼ばれる現象で、2種類の因子がプロセス制御に大きく関与していることを、独がん研究センター(DKFZ)とハイデルベルク分子生物学センター(ZMBH)の研究チームが突き

Merck KGaA―組織スリム化へ―

製薬・化学大手の独Merckが大がかりな組織再編に着手する。業務効率を引き上げてコストを削減することが狙いで、来年1月1日から管理職の階層を削減するほか、各国子会社に対する本社の統制力を強化。意思決定を速やかに下せる体制

独化学業界の生産・売上高、2四半期連続で減少

ドイツ化学工業会(VCI)が3日発表した独業界(製薬を含む)の2011年第3四半期の生産高は前期比2.0%減となり、2四半期連続で後退した。景気の先行き不透明感を受け川下産業に発注抑制の動きが広がっているためで、売上高も

BASF SE―食用GMポテト栽培をEUに申請―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は10月31日、バイオ子会社BASF Plant Scienceが遺伝子組み換え(GM)ポテト「Fortuna」の栽培と食品・飼料への投入を欧州連合(EU)に申請したと発表

BASF SE―7-9月期減益に―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)が10月27日発表した2011年7-9月期(第3四半期)決算の営業利益(EBITベース、特別項目を除く)は19億6,400万ユーロとなり、前年同期比で11.3%減少した。内

Evonik Industries AG―カナダで過酸化水素工場を買収―

化学大手の独Evonik(エッセン)は10月27日、フィンランドの同業Kemiraからカナダにある過酸化水素(H2O2)工場を取得すると発表した。H2O2事業を世界的に強化する戦略の一環。H2O2は最終的に水と酸素に分解

Sartorius AG―フィンランド同業から事業買収―

研究機器大手の独Sartorius(ゲッチンゲン)は10月26日、フィンランドの同業Biohitから液体ハンドリング事業を6,800万ユーロで譲り受けると発表した。当該事業のポートフォリオを拡充する狙い。取引はBiohi

メルク(2011年7-9月期決算)

2011年7-9月期(第3四半期)決算の純利益は2億2,660万ユーロで、前年同期から7.5%増加。結腸ガン治療薬「エルビタックス」など主力薬の販売が好調だったほか、買収した米バイオテクノロジー機器大手ミリポアの利益貢献

Merck KGaA―パーキンソン病治療薬「Safinamid」の開発中止―

製薬大手の独Merckは19日、パーキンソン病治療薬「Safinamid」の開発を中止すると発表した。市場でのポテンシャルが当初予定したよりも小さいと判断したため。すでに減損処理を終えているものの、今年第4四半期に約4,

BASF

化学大手のBASFは24日、坑道の安全性を高める化学ソリューション分野で中国企業 Ji’Ning Hock Mining & Engineering Equipment Company Limited (Hoc

EUのナノマテリアル定義案を化学業界が批判

欧州連合(EU)の欧州委員会が18日に発表した「ナノマテリアル」の定義案を化学業界が批判している。欧州委案によると、ナノマテリアルは大きさによって定義されており、独化学工業会(VCI)は、「日常製品のほとんどすべてがナノ

ヒトのES細胞特許、欧州司法裁が認めず

ヒト胚から取り出した胚性幹細胞(ES細胞)に関する特許の是非をめぐる裁判で欧州連合(EU)の欧州司法裁判所(ECJ)は18日、ヒトES細胞を利用する技術は特許保護の対象にならないとの判断を下した(訴訟番号:C-34/10

飽和炭化水素の簡単な重合法を開発

短鎖の鎖式飽和炭化水素(アルカン)同士を重合させてより長鎖(高分子)のアルカンを合成する新たな技術を、ミュンスター大学を中心とする研究チームが開発した。ナノ細孔構造の金触媒にアルカンを導入して分子鎖を拘束し、端の部分だけ

ヒトES細胞技術、研究目的でも特許性なし=欧州司法裁

欧州司法裁判所は18日、ヒトの受精卵から作られる胚性幹細胞(ES細胞)の利用をめぐってドイツの科学者と環境団体のグリーンピースが争っている問題で、ES細胞を使った技術には研究目的であっても特許を認めないとする決定を下した

Lanxess AG―米で可塑剤メーカー買収―

化学大手の独Lanxess(レバークーゼン)は12日、米国の同業UNITEX Chemicalを買収すると発表した。環境に優しい非フタル酸エステル系可塑剤の製造・販売を強化する狙い。取引金額は公表しないことで合意した。

Bayer AG―「日本は最も魅力的な市場」=社長―

製薬・化学大手Bayer(レバークーゼン)のマライン・デッカーズ社長は5日、日本法人設立100周年を記念する記者会見で「日本はわが社にとって今後も最も魅力的な市場の1つであり続ける」と述べ、現地事業の拡大に意欲を示した。

BASF Coatings GmbH―建設塗料事業を一部売却へ―

BASFのコーティング剤子会社BASF Coatings(ミュンスター)は6日、建設塗料事業の部分放出方針を明らかにした。対象となるのは流通業者など向けに製品を販売する事業。長期的に高い収益力を維持できないと判断したため

Sport Group―投資会社が売却か―

北欧系の投資会社IKが傘下の人工芝メーカー、Sport Groupの売却手続きを進めているもようだ。6日付『ファイナンシャル・タイムズ(ドイツ版、FTD)』紙が報じた。関係者はコメントを控えているという。 \ Sport

小野薬品―独Merckとライセンス契約―

小野薬品工業は4日、独製薬大手Merckとライセンス契約を締結したと発表した。同社が創製し開発中の多発性硬化症治療薬「ONO-4641」の開発・販売権をMerckに供与するとともに、Merckの子会社Merck Sero

Celesio AG―ブラジルで買収―

欧州医薬品流通大手の独Celesio(シュツットガルト)は10日、ブラジルの医薬品卸大手Oncoprodグループの資本60%を取得し買収すると発表した。成長市場の同国で勢力を強化する狙い。取引金額は明らかにしていない。メ

多剤耐性菌の有望新薬、独英チームが仕組み解明

多剤耐性菌の新たな抗菌材として注目されている「アシルデプシペプチド」というタンパク質が細菌に作用するメカニズム(作用機序)の解明にボン大学を中心とする独英研究チームが成功した。細菌の細胞内にある酵素の調節機構に異常を引き

「新薬の査定に偏りあり」、特許薬メーカーが批判

今年1月に施行された特許薬の価格取り決めに関する法令(AMNOG)で審査の第1号となっていたアストラゼネカの抗血小板剤、「チカグレロル」(製品名:ブリリック)の査定結果が4日、発表された。それによると、既存薬よりも優れた

薬局専売化粧品、P&Gとアライアンスが独市場投入

米日用品大手プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)は、英ヘルス・ビューティケア大手アライアンス・ブーツのスキンケアブランド、「Boots Laboratories」の提携販売をドイツ、オーストリア、スイスで開

ワサビの酵素が原子移動ラジカル重合の触媒に

ポリマー重合反応の1つである原子移動ラジカル重合(ATRP)で、西洋ワサビに含まれるペルオキシダーゼという酵素が重合触媒として機能することをバーゼル大学のニコ・ブルーンス教授を中心とする研究チームが発見した。触媒として従

BASF SE―肥料事業を露EuroChemに部分売却―

化学大手の独BASF(ルートヴィヒスハーフェン)は27日、ベルギーのアントワープにある肥料工場をロシアの農業化学メーカーEuroChemに売却する契約に調印したと発表した。今後さらに肥料合弁会社PEC-Rhinの資本50

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