世界第5位のタイヤメーカーであるイタリアのピレリは25日、ロシアの提携パートナー、ロステクノロジーと合弁会社を設立し、現地生産体制を整えることで合意した。成長市場に生産を移管する戦略の一環だ。利ざやの大きい高価格帯のスノータイヤに重点を置く方針で、2013年以降の利益で2桁成長を見込んでいる。
\合弁会社は、石油大手シブールからキーロフ工場を2億2,200万ユーロで買収する。両社の資金負担率は50%ずつで、今年5,500万ユーロ、来年に1億6,700万ユーロを支払う。2012年から3カ年で2億ユーロを追加投資して生産能力を強化する。これにより、年産能力は700万本から1,400万本に拡大する。ロシアなど旧ソ連諸国で人気の高いスパイクタイヤに軸足を置く。
\ピレリのロシア売上高は現在、年間4,500万ユーロ前後。事業強化で来年はこれを3億ユーロ、2014年には5億ユーロ以上に伸ばす目標だ。
\なお、ピレリは今回の契約により、今後3年間、合弁会社への出資比率を現在の50%から75%まで引き上げる権利を得た。
\