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2013/1/9

企業情報

PSA Peugeot Citroen―Opel買収を仏政府が要求か―

この記事の要約

フランス政府が経営不振の仏自動車大手PSA Peugeot Citroenに対し、戦略提携先の独Opelを買収するよう迫っているとの観測が浮上している。仏『ルモンド』紙が仏財務省、オランド大統領筋の情報として7日、報じた […]

フランス政府が経営不振の仏自動車大手PSA Peugeot Citroenに対し、戦略提携先の独Opelを買収するよう迫っているとの観測が浮上している。仏『ルモンド』紙が仏財務省、オランド大統領筋の情報として7日、報じたもので、欧州自動車最大手の独Volkswagen(VW)に対抗できる勢力を形成する狙いという。Opelの広報担当者はメディアの問い合わせに対し「憶測以外の何物でもない」と回答した。

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PSAは昨年2月、Opelの親会社General Motors(GM)と戦略提携。12月にはOpel(Vauxhall)、Peugeot、Citroenで3車種を共同開発するほか、部品調達の合弁会社を設立することで合意した。

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ルモンド紙によると、オランド大統領はVWが価格競争でPSAを経営破たんに追い込む可能性を懸念。Opel買収を通してPSAの事業規模を拡大し、VWに対抗できるようにする考えという。同紙はまた、「GMがPSAとOpelの合併を認めるのは、PSAがOpelを直接買収する場合に限られる」とする仏財務省職員の発言も引用した。この場合、財務が厳しいPSAが買収資金をどのように確保するかは不明だ。

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