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2013/1/9

経済産業情報

太陽光発電、補助金カットもブーム続く

この記事の要約

補助金カットにもかかわらず、ソーラー発電の人気が続いている。電力網の監督当局である連邦ネットワーク庁(BNetzA)によると、2012年1-11月に国内で新規設置(送電網に接続)された太陽光発電設備の容量は7,300メガ […]

補助金カットにもかかわらず、ソーラー発電の人気が続いている。電力網の監督当局である連邦ネットワーク庁(BNetzA)によると、2012年1-11月に国内で新規設置(送電網に接続)された太陽光発電設備の容量は7,300メガワットピーク(MWp)に上り、連邦政府が目標とする年間新規設置容量(2,500~3,500MWp)を3年連続で2倍以上上回った。11月末時点の累計設置容量は32,059MWpで、風力発電の容量(31,200MW)にほぼ匹敵する。2日付『フランクフルター・アルゲマイネ』紙が報じた。

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一方、独ソーラー産業連盟(BSW-Solar)が1日発表したところによると、国内の12年の太陽光発電量は280億キロワット時(kWh)となり、前年の1.5倍に増加。過去3年間では3倍に拡大した。ソーラーパネルの設置総数は1年間で1.45倍の130万件に増加、計算上は800万世帯の電力需要を賄えるという。国内の消費電力に占めるソーラー電力の割合は現在、5%に上る。BSW-Solarは2020年には同比率が約10%、2030年には約20%に拡大すると予想している。

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ソーラー発電の過度の普及を抑制するために連邦政府が補助金削減(固定買取価格の減額)を決めたにもかかわらずブームが続いている理由としてBMW-Solarの担当者は、自家消費用として発電するメリットが強まったためと指摘する。自家消費用のソーラー発電コストは補助金を差し引いた実質で15~18セント/kWhで、電力会社から購入(平均25セント/kWh)するより7~10セント割安になるという。

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