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2013/10/30

経済産業情報

高速ブロバン整備コスト、200億ユーロ以上=経済省

この記事の要約

連邦経済省(BMWi)は高速ブロードバンド網整備に関するレポートのなかで、「2018年までに全国の世帯で通信速度50メガビット/秒(Mbps)以上の高速回線を利用できるようにする」という政府目標を達成するには最低200億 […]

連邦経済省(BMWi)は高速ブロードバンド網整備に関するレポートのなかで、「2018年までに全国の世帯で通信速度50メガビット/秒(Mbps)以上の高速回線を利用できるようにする」という政府目標を達成するには最低200億ユーロの投資が必要との試算結果を明らかにした。これは既存の通信インフラ・技術を利活用した場合のコストで、光ケーブルを建物・各住宅まで直接引き込む(FTTH/B)場合は敷設コストが930億ユーロに膨らむという。

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技術監査機関テュフ・ラインラントとドレスデン工科大学がBMWiの委託を受けて作成した同レポートによると、LTE、VDSL、CATVなど通信速度50Mbps以上のブロードバンド・サービスエリアの世帯カバー率は2012年12月末時点で55%に達した。両機関はこれを踏まえ、世帯カバー率を18年までに100%に引き上げるために必要な投資額、及び75%、95%のライン到達に必要なコストを(1)既存の通信インフラ・技術あるいは18年までに広く普及が見込める通信技術(LTE-Advanced、VDSLベクタリング、DOCSIS 3.1など)を利活用した場合(2)FTTH/Bを敷設した場合――の2つのシナリオで試算した。

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(1)のシナリオでは、世帯カバー率75%で53億ユーロ、95%で118億ユーロ、100%で195億ユーロの投資が必要となる。(2)のシナリオでは、カバー率75%で世帯当たり投資額が660ユーロ、カバー率95%で同880ユーロと大きな差はないが、残り5%は山間部や過疎地など人口希薄地域で、回線敷設に巨額のコストがかかるため、100%達成の費用は同3,850ユーロに跳ね上がる。

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