自動車大手の独Daimler(シュツットガルト)は7日、英Rolls-Royceとのエンジン合弁会社、Rolls-Royce Power Systems Holding GmbH(RRPSH)の資本50%をRolls-Royceに売却し資本撤退すると発表した。2011年に取り決めたオプション権を行使。売却益を中核事業の強化に充てる意向だ。売却益の規模は今後数カ月で確定する予定だが、メディア報道によると20億ユーロを超えるもよう。
両社はエンジン大手の独Tognumを11年に34億ユーロで共同買収。今年1月に同合弁の社名をRRPSHに変更した。新会社の社名に「Rolls-Royce」のみを用い、「Daimler」の文字が入ってないため、Daimlerが資本を引き上げるとの観測が当時から出ていた。
DaimlerはRRPSHに大型・中大型ディーゼルエンジンを供給しており、今後も供給を続ける取り決めだ。RRPSH(Tognum)の経営が順調に推移していることから、資本撤退に踏み切る。