自動車部品大手の独ZF Friedrichshafen（フリードリヒスハーフェン）は25日、風力発電用ギアボックスを製造するベルギーのHansen Transmissions International NVを買収すると発表した。当該事業を強化する考えで、すでにHansenの大株主であるSuzlon EnergyとEcofinから計38.4％を譲り受けることで合意。今後は株式公開買い付け（TOB）を通して完全買収を目指す。
\TOBではHonsen株を1株当たり66英ポンドで買い取る計画。これは前営業日の終値を95.6％、過去3カ月間の加重平均株価を60.2％上回る水準で、同社を4億4,480万ポンドと評価した。
\Honsenはベルギーのロンメル、インドのコーヤンブットゥール、中国の天津に工場を持ち、出力1メガワット（MW）の小型ギアボックスから6MW超の大型ギアボックスまでを手がける。従業員数は1,450人で、年産能力は世界市場の約10％に当たる7,600MW。2011年3月期の売上高は3億7,870万ユーロだった。赤字が続いている。
\ZFは昨年、自動車部品に偏った事業構造を改めるために、風力発電用ギアボックス事業に参入した。その時点で風力発電タービン大手のVestasに製品を供給することで合意しており、現在、米ジョージア州ゲインズビルに工場を建設中だ。2012年初頭から操業を開始する。Honsenを買収することで生産能力を大幅に引き上げる。
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