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2012/7/18

企業情報

Rodenstock GmbH―売上増、最終赤字は減少―

この記事の要約

経営不振の眼鏡メーカーRodenstock(ミュンヘン)は10日、2011年通期決算の売上高が3億6,600万ユーロとなり前年比で1.5%増加したと発表した。事業の絞り込みや国外市場に注力するなどの取り組みが奏功。利払い […]

経営不振の眼鏡メーカーRodenstock(ミュンヘン)は10日、2011年通期決算の売上高が3億6,600万ユーロとなり前年比で1.5%増加したと発表した。事業の絞り込みや国外市場に注力するなどの取り組みが奏功。利払い・税金・減価償却前利益(EBITDA)も1.9%増の5,500万ユーロに拡大した。最終損益は有利子負債や企業年金負担の影響で赤字(額は非公表)にとどまったものの、赤字幅は前年に比べ縮小したとしている。

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Rodenstockは1877年創業の老舗眼鏡メーカー。07年に金融投資会社Bridgepointに買収された際にその費用を転嫁されたため、3億7,000万ユーロの有利子債務を抱え込み財務が悪化した。11年初頭に債権団銀行から4,000万ユーロの融資を確保、3億ユーロの債務借り換えにも成功し、倒産の危機をひとまず脱した。創業者一族は破たんを回避するため、創業以来の本社所在地を売却して負債を圧縮したという。

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本業では売り上げの8割を占めるレンズ事業に経営資源を集中するとともに、中東、アジア、南米など高い成長が見込める新興国事業を強化する方針に転換。これが功を奏し、12年上半期(1~6月)のレンズ売上高は前年同期比で7.4%増、国外売上も同13.2%増と、全体の伸び(7%増)を上回った。

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