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2012/7/18

経済産業情報

荷揚げと積み込みを同時に、ハンブルク港に新型コンテナクレーン導入

この記事の要約

ドイツ最大の港湾であるハンブルク港が業務効率改善に向けて新たなコンテナクレーンを導入する。最大の目玉はコンテナの荷揚げと積み込み作業を同時に行う「デュアルサイクル」システムだ。荷揚げがすべて終了してから積み込みを開始する […]

ドイツ最大の港湾であるハンブルク港が業務効率改善に向けて新たなコンテナクレーンを導入する。最大の目玉はコンテナの荷揚げと積み込み作業を同時に行う「デュアルサイクル」システムだ。荷揚げがすべて終了してから積み込みを開始する従来式に比べ、積み替え時間やエネルギーを大幅に省くことができるという。

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ハンブルク港は競合するブレーマーハーフェン、ロッテルダムやアントワープ港などとの激しい競争にさらされている。水深が比較的浅く、大型コンテナ船の出入港が可能な満潮の時間は限られているため、競合よりも不利な立場にある。エルベ河の浚渫工事計画はあるものの、環境への影響を懸念する住民などの反対で足踏み状態が続いている。このため、同港は荷役時間の短縮など効率改善に向けた措置を通して競争力を高めなければならない。

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デュアルサイクル・クレーンが導入されるのはハンブルク港のアルテンヴェルダー・コンテナターミナル(CTA)で、年内に据え付け工事を完了する予定。ハンブルク港を運営するHHLAは今年初めからCTAで新クレーンを試験的に運転稼働していた。効率性などで良好な成果が得られたことから本格導入を決めた。

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新クレーンは連邦経済技術省(BMWi)が支援する港湾技術革新プロジェクト(ISETEC II)の1つとして開発された。

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