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2012/7/18

経済産業情報

「持続可能」なカカオ、独菓子メーカーが導入

この記事の要約

持続可能な方法で栽培されたカカオを使用する動きがドイツの菓子メーカーの間に出てきた。社会・環境に配慮した製品に関心をもつ消費者が増えていることに対応することが狙いで、老舗焼菓子メーカーのGriesson – […]

持続可能な方法で栽培されたカカオを使用する動きがドイツの菓子メーカーの間に出てきた。社会・環境に配慮した製品に関心をもつ消費者が増えていることに対応することが狙いで、老舗焼菓子メーカーのGriesson – de Beukelaer(「Prinzen Rolle」「Griesson」など)は自社ブランドの全製品で使用する原料を今月から「グッド・インサイド・カカオ認証(UTZ CERTIFIED)」を受けたカカオ豆に変更。競合のBahlsen(ハノーバー)も一部製品で認証カカオの使用を開始した。

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UTZ CERTIFIEDは環境や労働者の人権に配慮してコーヒー、茶、カカオを栽培する農家に付与される国際的な認証プログラムで、農園管理、農法、品質検査、作業スタッフなどに関する基準が定められている。同認証を受けた製品は生産から販売に至る全段階で流通経路を追跡できる。『ハンデルスブラット』紙によると、フェアトレード認証やオーガニック認証に比べると基準はかなり緩いという。

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Griessonは独焼き菓子メーカーとしては比較的早くから持続可能性への取り組みを開始しており、2010年3月には「持続可能なパーム油のための円卓会議」(RSPO)に参加。翌11年にRSPO認証を受けたパーム油への切り替えを開始した。現時点では自社ブランド品の90%で認証パーム油を使用しており、15年には全面切り替えが完了する見通し。同社はまた、先月設立された「持続可能カカオフォーラム」にも参画している。

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Bahlsenも今月から、UTZ認証カカオへの切り替えに踏み切った。まず「Leibniz」「Hobbits Schoko」の独市場向け製品と英「Bahlsen Choco Leibniz」など一部のブランドで認証カカオを使用し、13年から順次、他のブランドにも拡大していく。Lambertz(アーヘン)は今秋から一部製品で認証カカオに切り替える。

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