2011/2/16

ロシア

仏アルストム、ルスハイドロと合弁事業で合意

この記事の要約

仏重電大手アルストムと露水力発電最大手のルスハイドロは11日、発電タービン工場を共同で建設することで合意した。総工費は5億ユーロ。2月末までに提携の詳細を取り決め、合弁会社を設立する予定。出資比率は明らかにしていない。\ […]

仏重電大手アルストムと露水力発電最大手のルスハイドロは11日、発電タービン工場を共同で建設することで合意した。総工費は5億ユーロ。2月末までに提携の詳細を取り決め、合弁会社を設立する予定。出資比率は明らかにしていない。

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新工場はウラル山脈南部のバシコルトスタン共和国に設立される。4月に着工し、2013年初めに生産を開始する予定。発電能力25メガワット(MW)以下の小型水力発電所向け設備や自動制御システム、安全システムを生産する。将来的には発電能力100~150MWの発電所向けの部品も生産し、CIS諸国にも輸出する計画だ。

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アルストムとルスハイドロは昨年12月、北カフカス地方クバーニ川にあるルスハイドロの水力発電所群の近代化で合意しており、新工場ではまず、同プロジェクト向けにタービン2基と発電設備12セットを製造する。

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ロシア政府は国内の電力需要の増加に対応するため、現在6基の原子炉を建設中。さらに2030年までに水力発電能力を倍増、火力発電所の効率向上を目指すなど、発電能力拡大に向けた取り組みを積極的に推進している。

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アルストムはこの動きを受け、ロシア事業を積極的に進めており、昨年12月には露国営ガスプロムの子会社モスエネルゴとも、火力発電所の近代化で合意した。さらに、露国営原子力会社ロスアトムと07年に設立した合弁企業アルストム・アトムエネルゴマシ(AAEM)を通して原子力タービンを製造するほか、露送電網運営会社FSKとモスクワ郊外スコルコボ革新技術センターでスマート・グリッドの導入に向けた共同研究を実施することも決まっている。

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