2011/2/16

ポーランド

ポルトガル銀ミレニアムBCP、ポーランド撤退か

この記事の要約

ポルトガル民間銀行最大手のミレニアムBCPが、ポーランド子会社からの資本撤退を検討しているもようだ。ロイター通信が7日、関係筋の情報として報じたところによると、BCPは保有する子会社ミレニアムバンクの発行済み株式65.5 […]

ポルトガル民間銀行最大手のミレニアムBCPが、ポーランド子会社からの資本撤退を検討しているもようだ。ロイター通信が7日、関係筋の情報として報じたところによると、BCPは保有する子会社ミレニアムバンクの発行済み株式65.5%を部分売却し、自己資本の強化を図ろうとしている。すでに売却先を検討する段階に入っていると見られ、候補としてオーストリアのライフアイゼン、国内大手PKO BP、仏BNPパリバ、伊インテザの名前が挙がっている。8日にはポーランド銀行第2位のバンク・ペカオもミレニアムへの関心を明らかにした。同行のコルナジエヴィッツ頭取は、ラジオPiNの取材に対し、正式な出資売却オファーがあれば、「ミレニアムのビジネスモデルが当行に合うか調査し、詳細な分析を行った上で判断する」と発言した。

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ユーロ圏の一部の国では財政危機により市場の流動性が低下し、資産売却により資金調達を図る銀行が少なくない。すでにアライド・アイリッシュ銀行とギリシャのEFGユーロバンクがこの理由でポーランド事業から撤退している。

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一方、BCPは資本撤退の報道に対し、当初からコメントを拒否。12日には「ポーランド子会社は戦略事業であり、売却の計画はない」と資本売却を否定した。また、同行の昨年末時点の中核自己資本比率(Tier1)は9.2%でポルトガル中銀が勧める8%を上回っているとして、財政基盤が健全であることを強調した。

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