2011/2/16

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

英メーカー、ブルガリアでEV生産

この記事の要約

英国の電気自動車メーカー、ゼロカーボン2020がブルガリア中部のスタラ・ザゴラで今年第2四半期に組立生産を開始する。初期投資額は650万レフで、市場の反応をうかがいながら最大1,000~1,200万レフを投じる考え。ロバ […]

英国の電気自動車メーカー、ゼロカーボン2020がブルガリア中部のスタラ・ザゴラで今年第2四半期に組立生産を開始する。初期投資額は650万レフで、市場の反応をうかがいながら最大1,000~1,200万レフを投じる考え。ロバーツ社長が10日、ソフィアで開かれた専門家会議「Electric Cars – Challenges to New Mobility」で明らかにした。

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生産するのは、スイスのリンスピードと共同開発したシティカーと、スポーツカーの2車種で、初年度は最大100台を生産する。2015年までに年産能力を5,000台まで引き上げる。

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ロバーツ社長によると、両モデルの連続走行距離は300キロメートルと、市場標準のおよそ2倍に上る。また、将来的にはコードが要らない電磁誘導充電技術を採用する方向だ。

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ゼロカーボン2020と提携する英国のリバティEカーズもブルガリアに電気自動車部品の工場設置を検討している。同社は中古車を電気自動車に改造する事業を展開している。

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■国内需要は低調

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一方で、ブルガリアにおける電気自動車の需要が近い将来、拡大する可能性は小さいもようだ。プジョー販売店、ソフィア・フランス・オートのジェレフ社長によると、価格が一般の自動車の3倍と高いことが大きな障害となっている。100キロメートル当たりの走行コストは2.5レフと一般自動車の12レフを大きく下回るが、それでもなかなか採算が取れないという。このため、購入が考えられるのは市内を走る配達業者や、環境意識の高い富裕層に限られる。

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シトロエン代理店であるオートモーター・コーポレーションのサンドフ氏は、普及促進策としては(1)免税措置(2)駐車料金免除(3)欧州連合(EU)予算を利用した助成措置――が有効とみる。ただ、(2)を除くと、実現の可能性は低いもようだ。(1BGN=57.86JPY)

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