2011/3/2

ルーマニア・ブルガリア・その他南東欧・トルコ

ブルガリア政府、円借款協定の取り消し計画

この記事の要約

ブルガリア政府は国際協力銀行(JBIC)と締結した円借款協定をキャンセルする方針だ。政府はこのほど、JBICとこの件に関して交渉を開始することを決定したという。現地日刊紙『Dnevnik』が2月24日報じた。\ 2008 […]

ブルガリア政府は国際協力銀行(JBIC)と締結した円借款協定をキャンセルする方針だ。政府はこのほど、JBICとこの件に関して交渉を開始することを決定したという。現地日刊紙『Dnevnik』が2月24日報じた。

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2008年8月に締結された同協定は黒海沿岸のヴァルナ港とブルガス港のコンテナターミナル建整備事業を対象としたもので、370億円を上限としている。ただ、ターミナルの建設はいまだに始まっていない。

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同紙によると、ブルガス港と国営の港湾インフラ企業Port Infrastructureが以前にJBICから受けとった円借款の利子返済に苦労していることが、キャンセルの動きの背景にある。JBICは1998年の円借款協定に基づきブルガス港の大型カーゴターミナル建設に43億ユーロを融資した。同ターミナルは2010年にやっと完成したものの、融資返済期限の2028年までに収益を上げることは難しく、同港と国営インフラ企業はJBICへの返済のため、他銀からの資金借り入れを余儀なくされているという。

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