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2014/3/5

企業情報

Leoni AG―事業グローバル化へ―

この記事の要約

ワイヤーハーネス大手の独Leoni(ニュルンベルク)は事業のグローバル化を推し進める計画だ。これまで手薄だったアメリカ大陸とアジアで事業を強化。これら2地域と欧州の売上比率をそれぞれ3分の1とし、バランスの取れた3極体制 […]

ワイヤーハーネス大手の独Leoni(ニュルンベルク)は事業のグローバル化を推し進める計画だ。これまで手薄だったアメリカ大陸とアジアで事業を強化。これら2地域と欧州の売上比率をそれぞれ3分の1とし、バランスの取れた3極体制を構築する。また、自動車産業への依存軽減を目指したこれまでの方針を改め、同産業向け事業を強化していく。クラウス・プロープスト社長への取材をもとに3日付『フランクフルター・アルゲマイネ(FAZ)』紙が報じた。

同社は欧州市場最大のワイヤーハーネスメーカーであるものの、世界市場では4位にとどまる。アメリカとアジア事業が弱いことが響いている。プロープスト社長は「世界4位を長期的に維持できれば」満足だとしているものの、アメリカとアジア市場では事業拡張の余地が大きいため、3極体制を築いていく。

同社はこれまで、自動車産業への依存度を引き下げることを目指してきた。特定の1つの産業に強く寄りかかると、景気変動の直撃を受けやすいためだ。だが、中国市場が急成長していることから、自動車産業の景気の下振れリスクは縮小しているという。リーマンショックの経験で事業の多角化が必ずしも有効でないことを経験したこともあり、Leoniは再び自動車産業向け事業を強化する。売り上げに占める同産業向け事業の割合を現在の75%から中長期的に80%へと引き上げる意向だ。