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2014/3/5

企業情報

RWE AG―戦後初の赤字に、最終損失28億ユーロ―

この記事の要約

エネルギー大手の独RWE(エッセン)が4日発表した2013年12月期決算の最終損益は27億5,700万ユーロの赤字となり、前期の黒字(13億600万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字計上は戦後初めて。火力発電所で合わせて約 […]

エネルギー大手の独RWE(エッセン)が4日発表した2013年12月期決算の最終損益は27億5,700万ユーロの赤字となり、前期の黒字(13億600万ユーロ)から大幅に悪化した。赤字計上は戦後初めて。火力発電所で合わせて約50億ユーロの評価損を計上したことが響いた。営業利益(EBITDAベース)は5.9%減の87億6,200万ユーロ、売上高は1.6%増の540億7,000万ユーロだった。

欧州では現在、電力の卸価格が低下している。業界の過剰な発電能力と、発電量を需要に合わせて調整できない再生可能エネルギーが増加しているためだ。また、ドイツでは再可エネ電力を優先的に供給する政策を受けて火力発電の採算が特に悪化しており、RWEは石炭・天然ガス発電所の巨額評価損計上を余儀なくされた。同社は火力発電の強化に取り組んできた経緯があり、競合よりも大きな打撃を受けている。

14年12月期は業績がさらに悪化する見通しで、EBITDAが76億~81億ユーロまで減少すると予想している。

昨年末時点の累積債務は306億6,600万ユーロで、1年前に比べ7.1%減少した。今年は石油・天然ガス採掘子会社Deaを売却し、債務の圧縮をさらに推し進める意向だ。